
本当に住みたい家ってなんだろう
自分たちらしい家って、なんだろう
家を建てる方は、みんな悩むと思います
この家の建主の要望はとてもシンプルなものでした
「良好に来た時のような気分になれる家にしてください!」
それと
「曲線を使った建物がいいです!」
要望は、ほぼこの2点だけでした
なんて建築士心をくすぐるのが上手い施主さんなのだ!
要望を聞いた時は、心の中で叫びました笑
でも、ワクワクするからこそ、自分たちの力はこんなもんじゃない!と思い上ってしまい
もっと違う答えがあるんじゃないか
もっとよくできるはずだ!と
色々と考えてしまい、
何案も打ち合わせを重ねては、前進して後退しての日々
施主様ご家族が本当に辛抱強くついてきてくれて、本当に感謝しかありません
そして生まれてきたのが
「2枚の曲線の壁でハグするように包み込む空間」でした
基本形ができたらプランはみるみるうちに進み
「壁で景色を切り取ろう」
「リビングから海が見える南側に連続窓を開けよう!」
「キッチンは空間を活かすアイランド型がベストだね!」
「屋上があると星空が見渡せてもっと楽しいよね!」などなど
これまで悩んでいたものがスーっと一つの形に納まっていきました
その後、施工の段階では物価高との波にも飲まれて苦労するのですが、、
いつもどんな時も、施主ご家族みなさんが、僕たちを信じてついてきてくれました。
今思えば不安な夜もあったかもしれません
本当に感謝しかないです
その家が先週末、完成見学会を迎えたのでした。
来ていただいた皆さんに好意的なお言葉をもらえてとても嬉しいひと時でしたし、
建主ご家族が喜んでくれている姿が涙が出るほど嬉しかった。
そして家族が家に馴染んできている様子は感慨深いものでした。
施主ご家族と家づくりの思い出話もしながら良き時間を過ごすことがきました。
そんな素敵な見学会の最中に考えていたのです。
「本当に住みたい家、自分たちらしい家」とは
正直答えはありません、、
でも今回のこの経験をふまえて、
建主と建築士がいっぱい話をすることがもっとも大切であると考えます。
世間話も含めて、お互いどんな人なのかわかること
そして、建物の細部にまで意識を届かせること
やり切ると後悔は生まれません。愛おしさが湧いてきます。
そうなるように僕たち建築士は最大限の努力はします、諦めません
取り止めのない話になりましたが、良い見学会でした。
良介