2024年。

はじめに、元旦に発生した能登半島地震で被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。

地震や災害が起きるたびに自然の脅威を感じ、建築士としてできることを考えさせられます。

建築基準法第1条にはこう書かれています。

「この法律は、建築物の敷地、構造、設備及び用途に関する最低の基準を定めて、国民の生命、健康及び財産の保護を図り、もつて公共の福祉の増進に資することを目的とする。」

これを読むと、建築とはまず、生命、健康、財産、を守ることが原点であると

改めて立ち返ることができます。

そして、建築物は公共の福祉であるという視点。

建築物というものはそのあまりの大きさのために、個人住宅ですら個人の中で収まるものではなく、少なからず周囲や町に影響を与えてしまうものになる。だから周囲との調和の視点が必要で、お隣さんへの影響を考えてみたり、前の道を散歩する人のことに思いを巡らしてみたり、それらは実は自らの豊かさにも繋がっていくはずなんです。自分が住む町をつくるのは自分たちである。と同時に、何かがあったらみんなで協力して助けあっていくのだと思います。

今言うことではないかもしれないけれど

被災地の皆さんも、これから家をつくろうとしている皆さんも

悲観的にならないでほしいです。

建築士は、環境のことを考え、町のことを考え、家のことを考え、人のことを考えて

豊かに安全に暮らせる環境づくりを常に考えています。

建築に希望があると信じて。

本年もよろしくお願いいたします。

青木信浩　青木良介